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2020年4月28日火曜日

トラックの深夜割引料金について

 少しばかりの連休があってもどこにも行けないので、おとなしくブログを頑張ろうかどうか考えている sapa_highway です。「ネタ」探しています。


 Twitterで少し話になったので、大型車の深夜割引と駐車場の問題についての個人的意見を書きたいと思います。


 高速道路における『大型車』『特大車』、すなわちトラック(バスも大型ですが)の問題ですが、今世間で言われている問題点は以下の通りです。

  • SA・PAにおける枠外駐車(小型車ゾーンに駐車やSA・PAの出入口での迷惑駐車)
  • 料金所前後・IC手前での道路上での駐車待機
  • SA・PAでの駐車時の騒音問題
  • 駐車場や道路上へのごみのポイ捨て

(思いつくままに書きました)

 上記4つの問題がなぜ発生するのか?


 高速道路料金は「車種区分」という5つの車のタイプで料金計算が変わります。
  1. 軽自動車・二輪車 (車種間比率  0.8)
  2. 普通車 (車種間比率  1)
  3. 中型車 (車種間比率  1.2)
  4. 大型車 (車種間比率  1.65)
  5. 特大車 (車種間比率  2.75)
※車種の詳細は省きます。

 「車種間比率」とは、普通車を「1」として、受益者負担・原因者負担・占有者負担から考慮して公平に料金に比重をかけたものだそうです(国土交通省HPより要約)。

 普通車で計算した高速道路料金に車種間比率をかけることで、各車種の料金が算出されます。大型車は普通車の1.65倍、特大車は2.75倍も料金がかかります。

 例えば、東京大阪間(東京IC⇒吹田IC)468.5kmの場合。

     通常   深夜3割引   差額
普通車 10,840円    7,590円   3,250円
大型車 17,890円  12,520円   5,370円
特大車 29,810円  20,870円   8,940円

 深夜料金の利用の有無で差額が片道1回で、大型車は5千円以上、特大車は9千円もでます。月10往復した場合、大型車は10万円以上、特大車は20万円近くも料金に差が出ます。深夜料金を利用するのは当然と言えば当然という事になります。これがトラックをたくさん抱えている会社なら、台数×10万円・20万円となり社命が出ているのが当たり前という感じになります。

 そのため、深夜料金3割引きを利用するために、目的地のIC手前のSA・PAで『駐車待機』するという事が当たり前という事になってきます。これが、深夜のSA・PAでトラックがあふれる要因となります。


 また、「トラックの運転手には4時間連続運転したら最低30分は休憩しなくてはいけない」、というルール(厚生労働省「トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント」より)が定められています。

 トラックは上限80km/hなので、最大でも4×80=320kmまでしか一度で進めません。よって東京大阪間(468.5km)なら、途中で1度は必ず30分以上の休憩が必要になります。


 トラックは積み荷が遅れて届くという事を非常に嫌うので、早めに行って現場近くで「待つ」という事をします。それもまた目的地IC手前でのSA・PAの駐車場があふれる要因となります。

 SA・PAで待つという事は、積み荷の中には要冷蔵・用冷凍の積み荷があります。トラックがエンジンをつけっぱなしにしておかないと、解凍されてしまい積み荷が傷んでしまいます。そのためにエンジンをつけっぱなしにしており、それがたくさんのトラックがあれば、「騒音」となって近所の家に迷惑がかかります。SA・PAのすぐ横が民家という場所はざらにあります。
 あとは夏場や冬にエアコンをつけとかないと、運転手が休憩できないというのもあるでしょう。


 では、深夜料金3割引きを廃止した場合はどうなるのか

 トラックの運転手にも労働基準法が適用されます。普通のサラリーマンと同様です。すなわち22時から翌朝5時まで、日中の25%増しの賃金を支払わなくてはいけません(労働基準法第37条第4項)。という事は、深夜割引(0時~4時)の時間制限を廃止すれば、当然の様に人件費削減のために深夜ではなくて日中にトラックが走ることになるでしょう。となれば、昼間の普通車の渋滞の中にトラックが絡んでくるので、日中の渋滞がひどくなり、そして交通事故発生件数が増加するという事になります。
 個人的考えですが、国土交通省が深夜割引を廃止しないのはこれが原因だと思います。
時間型のロードプライシング。高速道路の負荷分散・渋滞回避が目的であると思っています。交通量の少ない深夜にトラック(大型車・特大車)を誘導することが目的なので、深夜割引を継続しているのでしょう。


 では、これに代わるアイディアがあるのか?
 高速道路の渋滞を避け、SA・PAの混雑を解消する名案があるのかというと、ないからこのままの制度を継続しているのでしょう。国土交通省も考えているはずです。今のところないのでしょう。

 国土交通省(NEXCO)の対策は、SA・PAの駐車場の拡張や豊橋PA(下り線)での予約駐車実験、そして自動運転の実験などを行っています。それに対して、運輸労連は深夜時間帯の拡大を国土交通省に依頼していますが、実行されていません。


 自動運転が完全実用化されたら、駐車問題などほとんどの高速道路上の問題が解決しそうです。

  • トラックをSA・PAで停車する必要がない
  • 無人ゆえに人件費削減できる
  • 無人ゆえに高速道路深夜割引料金を人件費を気にすることなく利用できる
  • 無人ゆえにゴミを出さない

 ただ、自動運転になれば、トラック運転手の雇用が無くなるという問題が発生してしまいます。人手不足の業界に転職すればよいだけでしょうか?


≪結論≫
 地道にSA・PAの駐車場を拡張しながら、トラックがたくさん停車するSA・PAの騒音問題を抑えるために防音をしっかりと施す。深夜料金は今のまま継続する事で道路渋滞の分散をする。自動運転を早急に実現する。でしょうか。


 トラックの深夜割引と高速道路の駐車場問題は簡単には解決しませんが、自動運転で大部分の問題が解消されるような気がします。いっその事、現時点ではJR貨物を利用して電車運送にシフトするのもいいかもしれませんね。



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